はじめに~「HPH-MT8」は、まさにDTMer用のヘッドホン~
DTMerにとって、ヘッドホンは必須のアイテム。
日本の住宅事情を考えると、スピーカーだけではしんどいですよね・・・。
そこで、先ずDTMerの皆さんが持っているヘッドホンの多くは、定番中の定番である「SONY MDR-CD900ST」かと思います。
本当に何処に行っても置いてますし、筆者も長い間、使ってきました。
しかしながら、CD900STは、1989年に登場して以来、良く言えば長くどこのスタジオでも、宅録ミュージシャンにも愛されてきたわけですが、
言い換えれば、そんなに長い間も基本の出音は変わらずそのまま来ているという事なので、
「果たしてこの2020年代には合っているのか?」
と言う声も聞こえてきます。
そんな中、自分もたまたまCD900STのイヤーパッドがヘタって来たのもあって、DTM用のヘッドホンを新調するため色々候補を見ていると・・・
- YAMAHA / HPH-MT8
- SONY / MDR-M1ST
低価格帯だと・・・
- CLASSIC PRO / CPH7000
と言う3種にまで、自分の中で絞られました。
実際、購入して試したのは「YAMAHA / HPH-MT8」と、「CLASSIC PRO / CPH7000」の2点だったのですが、
結論から言うと、
YAMAHA / HPH-MT8、最高です!
買って良かったです!
購入に至ったいきさつや、CD900STとCPH7000との比較をレビューしたいと思います。
きっと、私の様に
「新しくヘッドホンを買いたいけど、どうしよう・・・?」
と悩んでいる
(中でも私と同じように、既にCD900STは持っているんだけど・・・って人は多いはず!)方は
ぜひ、この記事を参考にしてみて下さい!
悩みに悩んだ「SONY / MDR-M1ST」と「YAMAHA / HPH-MT8」
さて、「MDR-M1ST」と「HPH-MT8」をどちらにするかは本当に悩んだのです。
だいたい色々なレビューを見ていると、この2つのどちらかかなぁ…と絞られたわけです。
そんな中、なぜ「YAMAHA / HPH-MT8」にしたのか、お伝えしましょう!
決してCD900STの後継機…とは言えないらしい、MDR-1ST。
普通に考えれば、長い間定番だった信頼のCD900STと同じSONYのMDR-1STかな…
って考えたわけですが…。
どうも色々な人のレビューを見ていると、全くの別物みたいなんですよね。
CD900STは、その音の抜けの良さ、中高音域のきらびやかな音質がある種の魅力だったわけです。
確かに、実際発売された当時はまだCDすら一般化していない、レコードやカセットテープの時代…。
アナログ機材が多かった黎明期には、この音質は確かに魅力で、
事実、筆者も初めて耳にした時は感動したものです。
しかし、この令和のデジタル化が進んだ時代には、少しその押しの強い中高音域が耳を刺す感じがあり、長く聞いてると疲れてくるんですよね。
さすがに名機と言えども、「時代には合わなくなってきている」ともっぱらの下馬評なわけです。
そこで2019年に発売されたばかりの同じSONYのMDR-1STの登場なわけですが…。
あらゆるレビューを見ていると、確かに耳を刺すような中高音域は抑えられ、低温が心地よく響いてくれるそうです。
しかしながら、
「少しこもって聞こえる…」
「あまりにもCD900STと違うので、拍子抜けしてがっかり…」
といった意見もチラホラ…。
決めては、その価格と評価!
そして、気になるお値段ですが、MDR-1STは¥35000前後。
一方、HPH-MT8は¥25000前後といった所。
ヘッドホン購入にあたり、この約1万円の差は大きいですよね!
高ければ高い程、期待値は大きくなってしまうので仕方が無いかもしれませんが、
ちょくちょくMDR-1STの評価で、音のこもりと「値段の割には…」てのが見受けられたので、決定打にかけました。
もちろん、CD900STの弱点はカバーしているわけですし、高評価のレビューも沢山見受けられました。
ですので、買っても無いのに「絶対おすすめしません!」とは決して言いませんし、
現段階では商品が新し過ぎるので、評価もまだまだこれからかな…と。
もしかしたら、10年、20年後にCD900STに変わり、実際、定番化している世がくるかもしれません。
ただ、それよりか、やはり、良いレビューが多く感じ、事実買って良かったのがHPH-MT8だったわけです。
「sleepfreaks」さんのレビューの一文に最後の背中を押された!
さて、DTMerにはお馴染みの、激親切これなしではやっていけない素晴らしすぎるサイト「sleepfreaks」さん。
このsleepfreaksさんで、昨年、「DTMで使用する人気のヘッドホン 3272人に聞いたベスト5」
と言うとっても興味深いアンケート結果と、その考察が動画&記事でアップされました。
ここでも、もちろん「SONY / MDR-M1ST」と「YAMAHA / HPH-MT8」が紹介され、
動画の最後にsleepfreaksのお二人がそれぞれ、「結局、自分が買うならどれにする?」と言う所で、このMDR-1STとHPH-MT8の2点を挙げてらっしゃったんです。
因みにこのアンケートでプロの方に絞った結果は、
- 1位→ SONY MDR-CD900ST
- 2位→YAMAHA HPH-MT8
そんな中でも、サイト記事で、「YAMAHA / HPH-MT8」は5万円代のヘッドホンと聞き比べても決して負けて居ない!と評されていたのです!
この「HPH-MT8」と5万円クラスのヘッドホンを比較してみました。
好みの部分も大きいと思いますが、制作/リスニング面でもHPH-MT8の方が優れていると感じます。
このことから、長く使えるバランスの良い製品を探している方にお勧めできます。
sleep freaks「DTMで使用する人気のヘッドホン 3272人に聞いたベスト5」https://sleepfreaks-dtm.com/dtm-materials/headphone-2020/
筆者は、完全にこの言葉にやられちゃいました(笑)。
超有名な作曲家ならまだしも、こちとら、しがないサラリーマン兼業作曲家です。
予算には限りがありますので、この一文で迷いも晴れ、「YAMAHA HPH-MT8」に決めることが出来ました。
DTM作業のモニター、MIXに最適だった「YAMAHA HPH-MT8」
さて、実際に注文し届き、使用してみた感想を記します。
立派な箱に入っていて、テンションUP↑! 付属品も◎!
確か、CD900STとかは、何の装飾も無い味気ないパッケージだった気がするのです。
まぁ所詮パッケージはパッケージで音とは関係ないですが、
やっぱり手元に届いた時の気持ちの持ちようってのは、以外と大事!
その点、HPH-MT8は、こんな感じでしっかりした箱に入っていてGOOD!↓
嬉しいのは付属品のコードとして「カールタイプ」も入っていること!
私は、クネクネ絡まないので、断然こっち派!
もちろん「ストレートタイプ」も入っているので選べます!
この、ちょっとした所がうれしい!
最初は「あれ?寂しいかも?」と思うが、結論として素晴らしい音像!
さて、いよいよ聞き心地のお話になるのですが(前置き長すぎw)、
最初は、「あれ?こんな感じ?おとなしくない?ちょっと迫力に欠けるというか・・・」
と感じたのが、正直なところです。
しかしながら、ものの数分じっくり聞くと、すぐにその素晴らしさに気づきました!
CD900STの様に、中高音域が主張し過ぎることもありませんし、
かといって、低温が弱いわけでもない。
しっかりと全体の音域を捉えています。
かつ、奥の方で感じる定位が何よりもしっかりと耳に感じることが出来ます!
音像の立体感と言うか、深見と言うか・・・。
まさに、モニタリングやミックスにぴったりなヘッドホンでではないかと!
正直言って、私たちはCD900STの音に慣れ過ぎていたんだと思います・・・。
本当に何処に行ってもある業界標準な代物だし、筆者も長い間使ってきたわけですから、
これ以外の音を知らなさ過ぎました。
だからこそ、最初はすら物足りなさを感じましたが、聞けば聞く程深みがあり、
何よりも、長時間聞いていても疲れないんです!
ここはCD900STのキンキンした感じが無いので、とってもHPH-MT8のアドバンテージだと思います。
脱着可能なケーブル。更に折り畳み機構や片耳機構も!
更にうれしいのは、ケーブルが脱着可能なこと!↓
そして、折り畳み機構がありますので、このように体積を小さくすることができます↓!
持ち運びの際、これは有難いですねぇ~。
また、イヤーパッド部分は回転可なので、片耳のみの使用時にも嬉しい機構です↓。
DJプレイ時にも活躍しそうです。
その他、ソフトケース(袋)まで付いていますから、モバイル用途としては至れり尽くせりじゃないでしょうか!
あえて挙げる欠点は・・・
と言うことで良い事ずくしのHPH-MT8ですが、
やはり読者のために役立つ記事を赤裸々に記載するのがこのブログのモットー!
あえて欠点・・・と言うか・・・、もしかしたら、気に入らない人もいるかも・・・
と言うところも挙げておきましょう。
それはしっかりとした作り故の・・・
- 重さ
- 圧迫感
以上の、この二つです。
あくまで、CD900STと比べた時の感触ではあります。
ですので、気にならない人は気にならないとは思います。
言い換えると、本当に壊れなさそうな感じはありますし、
密閉感もとてもしっかりしているので、CD900STに比べ、外部の音の遮断は明らかに良いです。
これは、もう好みの問題になるかもしれませんが、あえて挙げるとそんな所かな・・・と思います。
結論、大きな弱点ではないので、
買いです!おすすめできます!
予算が無い人のために、「CLASSIC PRO CPH7000」もご紹介!
さて、MDR-M1STよりは安いとはいえHPH-MT8は2万円越え。
決して安いとは言えません。
そこで、色々調べているうちによく目にしたのが「CLASSIC PRO CPH7000」。
ご存じ、音楽に関するありとあらゆる商品が手に入るECサイト「サウンドハウス」さんのオリジナルブランド「CLASSIC PRO」のヘッドホンです。
約、¥4000と言うかなりの低価格なのに、すごい高評価が多いことが見受けられました。
こちらもとっても気になりましたが・・・、
実は筆者は随分前に「サブ」のヘッドホンとして購入してましたw!
完全に忘れてました!持ってました・・・w。
ぜんぜん使ってなかったんです・・・。
そのころ、CD900STの音に慣れ過ぎて、物足りなさを感じてそのまま放置状態・・・、
ほとんど使ってませんでした。
しかし、時代も流れ、私の音像を捉える力も少しは成長した(!?)と信じ、
棚の奥から引っ張り出してみました。
HPH-MT8で聞き込んだ後だからかもしれませんが、改めて聞いてみると、
「この値段ではありえない」と思えるほど、確かに頑張っています!
これ、と言った特徴はありませんが、そもそもDTMerがモニターやMIXするときは、「いかに原音に忠実か」を大切にしなければなりません。
そういう意味では、下馬評通り、かなり使えるヘッドホンだと再認識しました。
CD900STはその派手な抜けの良さは魅力ですが、やっぱりその音にあまりにも慣れ過ぎていたのかもしれません。
落ち着いて、音像を捉えることが出来ました。
「CLASSIC PRO CPH7000」をサウンドハウスで見るイヤーパッド交換で末永く使える、CD900ST。
最後に・・・、
ちょっと、このままだと、これまで頑張ってきてくれたCD900STちゃんを
あまりにも「時代遅れ」感で評してしまっているようにも思うので・・・w、きっちりフォローも。
筆者はイヤーパッドがボロボロになったので、ヘッドホンの買い替えを検討し始めましたが、⇓
↑けっこう、すぐにこんなにボロボロになっちゃうんですよねぇ・・・。
こうなると、もう皮がはがれて色んな所に飛び散って部屋が大変なことになります
(『わかるー!』と言う全国の同じ思いをしている読者の声が聞こえてきますw)。
もちろん物自体は現役なので、イヤーパットだけ付け替えてCD900STちゃんにも今後はお世話になろうと思っています。
なんと、サウンドハウスさんで約¥2000でイヤーパットだけ買えちゃうんですから!↓
更にサウンドハウスさんではイヤーパットの付け替え方の動画まで掲載されています!↓
さすがっす!
がーさすっす!
無事、復旧いたしました!↓
やっぱりまだまだスタジオなどに置かれている所も多いので、この音でチェックしたい時もあると思います。
なので、初めて聞いた、あの煌びやかなシャリシャリ感は
時と場合により、これからもお付き合いさせて頂きます。
CD900STのイヤーパッドはすぐにボロボロになりがちですから、皆さんも安価に交換できる事を知っておいて下さいね!
音のくたびれも、多少復活しますよ。
SONY ( ソニー ) / MDR-CD900ST用イヤーパッドをサウンドハウスで見るさいごに
と言うことで、前置きや後置きが長い記事になってしまいましたが、
2021年現在、今後のモニターヘッドホンとして、「YAMAHA / HPH-MT8」は、おすすめです。
じっくりと、しっかりと、奥行きまで音像を捉え、長時間でも疲れない聞き心地。
ぜひ、あなたも体感してみて下さい!
「YAMAHA ( ヤマハ ) / HPH-MT8 スタジオモニターヘッドホン」をサウンドハウスで見る
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