さて、感音性難聴に悩む、筆者の闘いの記録、続編です。
前回は巡り巡って、藁をもつかむ思いで訪れた「漢方科」に通って、漢方を処方してもらう所まで記しました。
前回をまだお読みになっていない方は、ぜひそちらもお読みくださいませ。
※参考記事⇒難聴(感音性難聴)との戦い~種類や原因、治療と補聴器~PART⑤【漢方科 編】
加えて、シリーズの過去の記事も読んで頂けると、更に今回の記事の内容が解りやすいと思います!
いまだ、戦い半ばですが、同じように感音難聴で悩んでいる人の、少しでもヒントになれば、と思っています!
新たに処方された、「八味丸」(ハチミガン)
さて、前回の記事では、4つの漢方を処方して頂いた所まで、お話ししました。
その中でも色々試した結果、以下の3種、
●柴苓湯(サイレイトウ)
●桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)
●柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
を、続けて飲んでいました。
2か月程、試しましたでしょうか・・・。
しかし、残念ながら、なかなか効果を実感できませんでした。
引き続き、漢方科の先生に診断を受けながら、色々ご相談をさせて貰っていた所、
これまで飲んでいた上記3種に加え、八味丸(ハチミガン)と言う新たな漢方の処方を進められたのです。
●八味丸(ハチミガン)
【効能・効果】
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ
と言うもの。
もともと筆者は寝つきが悪く、「夜中にトイレで目が覚める」というのも相談していた所、これを処方してくれたようです。
ただ、結論から言ってしまうと、これも2か月程服用しましたが、効果は無く・・・、
残念な結果となりました。
なかなか、難聴治癒への道は、やはり険しいです。
しかしながら、今までこのシリーズの記事で記してきたように、
漢方科の先生だけは、「どうせ治らない」と言ってしまうことなく、
常々、真剣に考え、診察し、色々と提案してくれるんです。
そうなったら、私も、あきらめずに頑張るしかありません!
滋腎通耳湯(じじんつうじとう)。
先生との意見の一致。
予てから、先生は、
「煎じて飲む漢方の提案も出来ます。しかし、お仕事も忙しいでしょうから、それはまた、今度の機会にしましょう」
と言ってくれていました。
そして、そんな折、私も色々調べていた所、「滋腎通耳湯(じじんつうじとう)」と言う漢方があることを知りました。
もともと、難聴は「腎臓」とも関係しているらしく、その名の通り、腎臓と耳の不具合の治癒に効く漢方だと言います。
先生にこの、滋腎通耳湯の話をしたところ、それがまさに、先だって言ってくれていた「煎じて飲む漢方」だったんですね。
ここで、先生も、気になるなら飲む準備は大変ですが、一度試してみましょう、となり、処方してもらいました。
滋腎通耳湯とは?
10種類もの生薬をブレンド。
滋腎通耳湯とは、生薬1つでこの名前のものが存在するのではなく、なんと10種類もの生薬をブレンドしてできるものなんだそうです。
処方箋を見ると・・・、
う~ん、確かに色々、入っているようです!
実際、病院を出て、薬局に貰いに行ったのですが、その辺の普通の薬局では処方してくれない様です。
病院から取り扱いのある薬局を教えてもらい、伺いました。
そうすると、やはりブレンドして作るのに、30分ほどかかると言われ、待つことになりました。
ここでも、保険適用で助けられる。
巡り巡って、あまり病院でも馴染みのない「漢方科」という所に診察してもらうことになったのは、
このシリーズの、今までの記事を読んで頂けると理解してもらえるのですが、
病院で診察して貰って処方してもらうので、「漢方」といえども、「保険適用」になるんですね!
これは、本当に有難いです。
やはり、一部の薬局でこの滋腎通耳湯は市販薬として売っているそうですが、
相当、高額になると、処方してくれた薬剤師さんはおっしゃっていました。
筆者は、滋腎通耳湯、約1ヵ月分、保険適用で、¥2,000ちょっとで購入出来ました。
これが市販になると、数万円はかかると、薬剤師さんはおっしゃってました。
加えて「良い出会いをされていると思います」とまでおっしゃってくれたので、
本当に「漢方科」というものに出会えてよかったな、と思っています。
滋腎通耳湯の飲み方、煎じ方(なかなか大変です)。
市販薬では、そのまま飲めるのもあるようですが、薬剤師さん曰く、
「コーヒーで言う所の、インスタントで飲むか、本格的にドリップで飲むかの様なもので、やはり煎じて飲んでもらうのが一番効果があります。なので頑張って下さい。」
とのこと。
どれだけ大変なんでしょうか?
さっそくやってみました。
煎じるのは、40分必要。
大きな袋に、1か月分の滋腎通耳湯が、小袋に入った状態で、処方してもらいました。
これが、1回分の一袋です。
この1回分を、600mlのお湯で、40分煎じる必要があります。
40分煎じ終わる頃には、半分の300ml位になっているので、それを、100mlづつに分け、1日3回、服用します。
この小袋のまま煎じても良いらしいですが、やはりより効果的に飲むには、袋を開けて煎じた方が良いとのこと。
という事で、お鍋にあけて、煎じていきます!
改めて、色々入っているのが解りますね。
空焚きにも気を付けなければならないので、確かにこれを毎日しなければいけないのは、なかなか面倒くさいのが正直な所です。
煎じた後は、生薬を漉(こ)します。
漉しガラは、捨てて良いそうです。
部屋中には、漢方の独特の香りが充満しますので、1人暮らしで無い人はそれなりに注意が必要かも・・・。
筆者は、その香りには癒されました。何よりも効きそうな香りです。
これが、漉した後にようやくできた、滋腎通耳湯です。
いやー、漆黒!
味も濃厚で、「これぞ生薬!漢方!」といった味です。
とても濃いウーロン茶!?、の様ですかね。
苦手な人は苦手かもしれませんが・・・。
かなり苦いですが、筆者はそれでけに「効きそう!」ってな感じで、美味しく頂きました。
保存は持って、一晩程度。
これだけ煎じるの手間がかかるので、一気にまとめて煎じて飲みたい所ですが、保存の限界時間は、冷蔵庫で一晩程度、だそう。
長くても1日が限界らしいです。
薬剤師さんには、なので、朝は時間が無いでしょうから、例えば夜に煎じて、1回分の100ml飲む。
残り200mlを冷蔵庫で冷やして、翌朝、100mlをレンジでチンして飲む。
最後の100mlを昼に飲んで、その日の晩また煎じる、というサイクルを提案して頂きました。
やはり1日3回に分けて飲むのが理想ですが、最悪、300mlを2回に分けて、朝と晩だけでも飲んで下さい、との事でした。
効果は、まだ、これから・・・。
まだ、飲み始めて数日なので、効果のほどは残念ながらまだお伝え出来ません。
しかしながら、西洋医学から、鍼灸、補聴器と色々苦労してきて行きついた漢方であり、滋腎通耳湯なので、
まず、こういったアプローチもあることを、ぜひ同じ悩みを持つ皆さんにも知ってもらいたいと思いました。
結果やその他、この難聴の戦いについて新たな展開がありましたら、またご報告します。
同じように難聴で悩んでいる皆さん、頑張って乗り越えましょう!
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