繊細さんが「自分のまま」で生きる本、レビューの前に。
しがないサラリーマン生活を送っている筆者。
以前は、「パワハラ上司」に悩まされ(※参考記事⇒私小説「黒いホワイトカラー」~私が出会ったパワハラ上司~【前編】)、
今は、職場の「お局様」に悩まされている、遂には精神科で「適応障害」の診断までくだる有様・・・。
(※参考記事⇒【職場の嫌な人】お局様の攻略日記~PART④ 会社は何もしてくれない編〜)
周りに相談しても、
「考えすぎだよ!」
「また言ってるな可哀そうな人だ、と思って気にしなけりゃ良いんだよ」
と言われるばかり・・・。
そんな筆者が頼った本が、武田友紀さんの本、「繊細さんの本」。
この本に関しては、以前記事に書いているので、まだ読まれていない方は、先ずそちらもお読みになって頂ければ。
HSP必読!人間関係も仕事も楽になる!?「繊細さん」の本、レビュー!
まだまだ、精神的にも安定せず苦労しているので、
思わず、武田さんのこの新たな著書「繊細さんが「自分のまま」で生きる本」を藁にもすがる思いで手にしてみた。
前回レビューした「繊細さんの本」と共に、筆者の様にHSPで悩む人には、
ぜひ手に取って貰いたい内容だったので、記事にしたいと思いました。
同じ悩みを持っている人に、この記事を、そして、この本を読んで少しでも楽になって頂けたらと思います。
【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】の位置づけ。
明らかに前回記事にした【「繊細さん」の本】とは違うスタンス。
この著書は、以前記事にした、「繊細さん」の本とは、明らかに違った位置づけとなっています。
これは、著者、武田友紀さんのサイト「繊細の森」の書籍紹介のコーナーにも記されていますが、その通りの内容でした。
心身が疲れ果ててお休みに入ったのち、再び社会にかかわるまでのステップを解説。武田のカウンセリングを再現したような本です。
休職中の方や、退職して「これからどうしよう?」と迷っている方に、特におすすめです。
引用元:繊細の森/書籍 https://sensaisan.jp/book
HSPな自分と戦って、試行錯誤して・・・、それでも一度立ち止まった時に読むべき本だと思いました。
武田さんがおっしゃる通り、HSPの事を知って、
初めて武田さんの著書に触れる時は、先ずは【「繊細さん」の本】を読むべきでしょう。
こちらはHSPの解説から、繊細さんが具体的な職場での振る舞い方法等も記されている、
まさにHSPにとって「最初の一冊」であり、繊細さんの総合書と言えます。
一方今回ご紹介している、【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】は、
HSPの解説や、具体的な職場での対処法ではなく、一度、立ち止まった繊細さんが、
いかにまた社会に復帰していくべきなのか?その指針等を中心に記されています。
「休職中じゃない人」にとってはどうなのか?
筆者は、まだ職場でなんとか仕事を続けている身です。
そういう意味で、【「繊細さん」の本】は具体的対策も載っており、非常に有難い一冊でした。
で、じゃぁ今回ご紹介している、【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】は、
まだ休職にまで至っていない、筆者の様なHSP(繊細さん)は、読んでも意味が無いのか?
筆者の答えとしては、明らかに「NO」でした。
現在、仕事を続けられながらもHSPで悩む繊細さんにとっても、とても有意義な内容でした。
と言うのも、【「繊細さん」の本】では、具体的対策の提示は有難かったものの、
「実際、職場でこんな風にできるかなぁ・・・」、
なんて思ったり、嫌な職場の事を思い出すこともあったので、少々、気疲れした部分も否めませんでした。
その点、この本は武田さんにゆっくりと話を聞いて貰ってカウンセリングを受けている様な内容で、筆者にとってはとても心地よかったです。
なので、休職にまで至っていない繊細さんでも、例えば、休日に読んで自分を落ち着かせるのには、もってこいの一冊と思えたんです。
なので、順番としてはやはり、先ず【「繊細さん」の本】だと思います。
そして次に、この【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】を読むと、より心に響くのではないかと考えます。
今つらくても大丈夫。
柔らかな語り口で、「繊細さん」に指針を示してくれる。
先にHSPの総合書と記した【「繊細さん」の本】と、この【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】は、もちろん内容が重複している部分も多いです。
ページ数も「繊細さんの本」より少なくコンパクトになっていますので、
より具体的な対策方法を!と求めてしまって読むと、少々内容に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかしながら、これはあくまで、休職中や転職中の人が、再び「自分のまま」で社会に関わる時のための本です。
じっくりどう自分と見つめあって、再び社会に出ていくのか。
具体的と言うよりは、観念的にな描写で内容が記されていますが、筆者にはとても好感が持てました。
人間は幸せに向かって歩いていく生き物。
武田さんはこの著書のなかで、「自分のままで生きる道のりは決して平坦ではありません」と語っています。
筆者も今、暗く長いトンネルの中からなかなか抜け出せない様な状況ですが、
そういう期間はあって当たり前で、じっくりと自分の「本音」と向き合い、
その種がいつか空に向かって芽を出す時が来るので、「焦らなくて大丈夫」と語ってくれます。
こういう描写は、武田さん自身がHSPであり、休職を余儀なくされた経験があるからこその、語り口。
読んでいても心が楽になります。
「しんどい」、「イヤだ」を脱出の突破口に。
著書の中では、自分が、
「しんどい!」、「イヤだ!」
と思うことに向き合い、とことん悩むことが、脱出への突破口になると記されています。
確かに筆者もまさにそうですが、HSPの人は、
「おかしいのは自分だけかも・・・」
「他の人はあんなに頑張れているのに・・・」
「これはただの甘えじゃないだろうか・・・」
なんて、思いがちです。
しかし、その「抑圧」を取り払わない限り、「ありのままの自分」にはたどり着けないとおっしゃいます。
これは本当にその通りだと思うし、この記事を読んでいるHSPの方々も納得して頂ける部分じゃないでしょうか。
めいっぱいの幸せが待ってる。
とことん「休む」。
嫌な事を「イヤだ!」と思える様になったら、
「とことん休む」
「心を閉ざしてもいい」
とまで、記されています。
少々、衝撃的な表現ですが、そのような状態を経てようやく、穏やかな時間の流れから、これからの生き方を探れるそうです。
「どうどうと休んで良いんです」と、繰り返し記されています。
何よりもまずは「自分を大切にする」ことが必要だと。
これは繊細さんにとって、他者から言われえてようやく辿り着ける思考じゃないでしょうか?
なかなか一人では辿り着けないですよね。
そういう意味でも、HSPはこの本を読む価値があります。
「やりたいこと」を大切に。
たっぷり休んでから「やりたいな」と思えることが出てきたら、少しずつそれをすればいいんだと武田さんはおっしゃいます。
ここで、気を付けなきゃならないのは、
「やりたいこと」であって、
けっして「将来のため」、「役に立つ」こと、ではない
、と言う事・・・。
うーん、心に響きますよね!
どうしても筆者もそうですが、繊細さんは、「やいたいこと」だけを切り離して実行に移せない感はあります。
「そんな自分勝手な・・・」って思っちゃいますよね。
でもそれではきっと本当に「自分を大切に」している事にはならないのでしょう。
「繊細さんの本」でも書かれていましたが、本音で生きないと、
周りにも本当の自分と過ごすべき人間が集まって来ないとありました。
嘘の自分でいると、嘘の自分を求める人ばかりが集まって来て、より自分を苦しめるだけだと。
本音を大切に生きることで、ようやく社会へ復帰する時の具体的な「決断」が見えてくるのだと!
おわりに。
いかがだったでしょうか。
まず、「繊細さんの本」を読んでからだと、よりいっそう心に響くこの本。
休職に至っていなくても、繊細さんが、ふとした休日の落ち着いた時に読むのには最適で、
これからの自分の生きる道のヒントが、沢山ある本だと思いました。
筆者も、精神科で「適応障害」とまで診断され、まだ色々悩みながら、トンネルの中を彷徨っています・・・。
今後もこのブログで、その経緯を記していきますので、どうか見守って頂ければと思います。
そして、1人でも、この記事や【繊細さんが「自分のまま」で生きる本】を読んで、
同じように悩む人たちが、少しでも幸せに向かって近づくことを願って止みません。
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