さて長きに渡ってシリーズでお送りしてきたこの記事も、いよいよ⑤(最終章)である。
これまでの記事をまだ読んでいない方は、ぜひ読了して頂きたい。
これまでの記事は、コチラ!
PART-①【種類や原因 編】、PART-②【補聴器 編】、PART-③【はり・きゅう治療 編】、PART-④【市販薬、サプリメント 編】
行きついた先、それは「漢方科」。
皆さんは、「漢方科」って聞いたことがあるだろうか。
「内科」、「外科」、「小児科」、etc・・・。
病院には色々な「科」はあるけれど、あまり聞き慣れないでしょう、「漢方科」。
これまで述べてきたように、ありとあらゆる「耳鼻科」の門を叩き、半ば門前払いを受けてきた筆者。
そんな中、ある医者が「ここに行ってみれば、詳しい医者がいる」と勧められて行ったのが、新宿にあるとある病院の「漢方科」だ。
もちろん東洋医学として「はり・きゅう」を試したのは既に述べているが、「漢方」に関しても、筆者は専門店の門を叩いたことがある。
「難聴に聞く、漢方ってないですかね・・・」
そう言う筆者に、その漢方薬店は一時プチパニック(苦笑)。
色々と探してくれた様だが、筆者の様に「難聴」の薬を求めてくる患者も珍しいようで、結果「その様な薬はありません」との事。
検索しても実際、見つかったことは無かった。
なので、「漢方」と言うもの自体も、既にチャレンジ済みな感もあり、諦めていた。
しかし、そんな漢方を中心に診療してくれる「科」があるとまでは、今まで知らなかったのだ。
その新宿の病院は、普通に耳鼻科もあり、そこは百戦錬磨の筆者、既に診療済みで、いつもの「現代医学では治りません。薬もありません。補聴器付けてください」の決まり文句を言われ済み(苦笑)。
まさか、その隣にある漢方科に行く事になろうとは・・・、である。
難聴に対する、「漢方科」のアプローチ。
一見、隣の耳鼻科と変わらぬ、同じ建物に、その「漢方科」はあり、残念ながら、勧められたその「詳しい医者」と言う先生は少し前に独立して、もうその病院には居ないという。
しかしながら、難聴でこの「漢方科」に訪れる人は多いと言い、これまた残念ながら「治るかどうかは解らないし、時間はかかる」と言われまでは、今までと同じ。
だが、はっきりと、
「治った症例もあるので、色々試しながら、診療しましょう。」
と、とても親身になって話を聞いてくれ、決して「諦めて補聴器付けてください」とだけ言うのでは無かった。
漢方科独特であろう診療方法で、お腹や足を触って貰ったり、舌やその裏を見て貰ったりして診療してくれた。
耳鼻科では見た事もない、漢字の羅列が見えるカルテを、先生がパソコンに情報を打ち込んでいる。
そして、最後には薬までも処方してくれたのだ。
今まで、「近眼と一緒です。治りません。深く考えすぎです。補聴器付けて下さい」とだけ、散々言われてきた筆者には、この感音難聴に対して、きっちり診断し、カルテを書き、初めて薬まで出してくれた事が本当に嬉しくって・・・。
ここで、先に結果から言います。
いまだ、筆者の感音難聴は改善されていません。戦っている途中です。
しかしながら、れっきとしたお医者さんの先生が、診療してこうやって向き合って、薬を処方してくれる。
時間はかかるかもしれないが、何とか少しでも改善しないものか。
当分ここで戦いたいと思います。
そして、またその結果はお伝えしたいと思っています。
私が「漢方科」の先生によって処方された「漢方」の例。
先生曰く、「漢方」は、『本来人間の持っている治癒力の改善や血流の改善によって疾患を緩和することにアプローチしていく』との事。
西洋医学の様に、ピンポイントでウィルスを撃退するのではないので、処方される薬に書いてある「効能」はあくまで一例であり、あまり気にしなくていい、との事。
ここまでくれば私もこの「難聴」を通して色々調べ経験してきたので、それは理解できる。
風邪の時によく飲む、ドラッグストアでも見かける「葛根湯」を見ても、効能に「風邪」の次に「肩こり」と書いてある、まさに、アレだ。
「風邪」と「肩こり」。
全く関係ない離れた所にある疾患だが、長い東洋医学の研究や経験から来る効能であることは理解できる。
これまで、3か月にわたり、この漢方科に通い、先生と相談しながら、現時点では以下の4種類の漢方を変えながら、または組み合わせながら、服用している。
●香蘇散(コウソサン)
主な効能⇒風邪、うつ
●柴苓湯(サイレイトウ)
主な効能⇒胃腸炎、下痢
●桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)
主な効能⇒肩こり、めまい、にきび、しみ
●柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
主な効能⇒抑うつ、不安、神経質
こんな所だ。
さて、ご覧の様に、どこにも効能に「難聴」の文字が無い(笑)。
しかしながら、先生は毎回診断をしながら、過去に難聴が改善した症例などを参考に、詳しく話を聞きながら処方してくれている。
葛根湯の「風邪」と「肩こり」ではないが、「この薬は元々、○○を改善する働きがあるから、処方してみましょう」と、とても親身になって毎回、漢方を出してくれる。
漢方専門店で、アタフタされ「難聴の漢方は無い」と言われたのはある意味正解で、ピンポイントではやはり、難聴用の漢方は無いらしい。
しかしながら、今まで漢方の処方によって改善した例はあり、その情報を基に処方してくれている。
漢方科に来て、よかった。
漢方が難聴に効果がある場合もあると知っていても、上記の様な効能だけ見せられても、とても怖くて自分だけでは服用出来るもんではない。
※漢方と言っても、れっきとした薬ですから、副作用はあります!
何よりも特筆しておきたいのは、これらの漢方の処方はもちろん、漢方科での診療は、きっちり保険適用であるのだ。
高い「はり・きゅう」と違い、これなら経済的にも通えるし、保険が適用されているという安心感もある。
まとめ
さて、長きにわたってシリーズで お伝えしてきた、筆者の「感音性難聴」との戦い。
如何だったでしょうか。
残念ながら、「こうしたら治った!」と言う記事で無い事は申し訳ない様に思うが、私のこの戦いの戦歴は、同じように悩む人の糧に、きっとなると思って書かせて頂いた。
まだまだ、戦い半ばである。
今後も、進展があれば、都度、進捗情報を伝えたいと思う。
最後まで読んでくれて有難う!
難聴に悩んでいる皆さん、一緒に戦って頑張りましょう!
そして、世知辛いサラリーマン生活、少しでも健康に乗り切りましょう!
※PART⑥の記事を更新しました!記事はコチラ!👇
難聴(感音性難聴)との戦い~種類や原因、治療と補聴器~PART⑥【滋腎通耳湯 編】
コメント